地域YouTuberから市議へ。「ラーメンおじさん」と話した、立候補までの道のり

「選挙に出たい」と思っても、最初に何をすればいいのか分からない。僕自身、立候補を決めたときに困りました。

そんな話を、選挙ドットコムちゃんねるで、松山市議会議員選挙に当選した「ラーメンおじさん」こと武田陽介さん、司会の山本期日前さんとしました。武田さんは、立候補前に僕へ相談してくれた方です。

この記事は対談の主なやり取りを、立候補を考えている方に読みやすいよう、話題ごとに再構成したものです。逐語的な書き起こしではありません。発言の趣旨を保ちながら、言い直しや重複を整理しています。

地域の動画から、なぜ選挙へ?

山本期日前さん:お二人とも、地域のことを動画で発信してから市議に挑戦していますよね。最初から選挙に出るつもりでYouTubeを始めたんですか?

僕:僕は違います。平塚のお店や街の様子を紹介しているうちに、市民の方から困り事が届くようになりました。動画で取り上げるだけでは解決できないこともある。もっと直接動ける立場を考えて、市議に挑戦しました。

武田さん:僕も愛媛県内の飲食店を回って動画にしてきました。お店のことを知るほど、どうすれば地域や飲食店を応援できるのか考えるようになりました。その選択肢の一つが、議員になることでした。

武田さんは、地域での発信を続けながら議員になった僕を見て、自分にも道があるかもしれないと感じたそうです。対談でそう聞けたのは、率直にうれしかったです。動画の概要欄によると、武田さんが訪ねた飲食店は1200件以上。長く積み重ねた活動があっての挑戦です。

相談で話したのは、知られている名前をどう使うか

山本期日前さん:武田さんは「ラーメンおじさん」という名前で活動してきました。立候補するとき、名前はどう考えたんですか?

武田さん:それまでずっと「ラーメンおじさん」で発信していたので、その名前で出たいと思いました。ただ、選挙で使えるかどうかは確認が必要でした。しんさんにも相談しました。

僕:知ってもらっている名前は大事にした方がいいと思いました。一方で、投票するときに誰の名前か分かることも大事です。僕からは「ラーメンおじさん武田」という案も話しました。

武田さん:選挙管理委員会とのやり取りを経て、実際には「ラーメンおじさん」で選挙に臨みました。

僕:ポスターについても話しました。最初はイラストを使う案がありましたが、僕は顔と名前がきちんと分かる写真の方がいいと伝えました。普段動画を見ている人が、ポスターを見て同じ人だと分かることが大切だと思ったからです。

通称が認められるかどうかは、選挙管理委員会の判断です。この対談は、どの選挙でも同じ名前が使えるという説明ではありません。立候補を考えている方は、早めに地元の選挙管理委員会へ確認してください。

駅前に立った僕、配信を中心にした武田さん

山本期日前さん:同じ地域YouTuberでも、選挙での動き方はかなり違いましたよね。

僕:僕は2023年の選挙前、平塚駅前で平日にビラを配っていました。保育園への送り迎えもあったので、朝ではなく昼の時間を選びました。毎日同じ場所にいると顔を覚えてもらえますし、動画を見ている方に声をかけてもらえるのが励みになりました。

武田さん:僕も最初は街を歩いてみました。でも、体力的に続けるのは難しかった。そこで、自分がそれまで続けてきた動画投稿とライブ配信を中心にしました。選挙の最後には商店街でもビラを配り、視聴者の方が手伝いに来てくれました。

山本期日前さん:同じ発信者でも、持ち味を生かした方法が違うんですね。

僕:そうですね。僕のやり方をそのまま武田さんに当てはめても、うまくいくとは限りません。生活や体力、地域で続けてきたことに合わせて考える必要があります。

当選した今、二人が話したこと

山本期日前さん:武田さんは2026年の松山市議会議員選挙で、2286票を得て当選しました。これから議員として何をしていきたいですか?

武田さん:これまで続けてきた発信を、議会の報告にも生かしたいです。地域の方にとって身近な議員でいたいと思っています。

僕:僕も、市民の方から届いた声を議会で取り上げ、そのやり取りをまた分かりやすく伝えたい。地域を発信してきた経験は、議員になってからも生きると思います。

武田さんの当選は、僕の助言だけで説明できるものではありません。本人が長く続けた発信、選挙中の判断、応援してくれた方々の力があっての結果です。それでも、立候補前の「何を確認したらいい?」を一緒に整理できたことは、僕にとっても大きな経験でした。

「出たいかもしれない」の段階から、話せるように

山本期日前さん:しんさんは、ほかにも立候補を考えている方から相談を受けているんですか?

僕:収録時点で、全国から5人ほど相談を受けていました。そのうち3人が当選しています。ただ、僕が当選させたという話ではありません。名前の扱いや、まず何を確認するかなど、自分が分からずに困ったことを伝えています。

選挙に出たい気持ちはあるけれど、まだ何も決まっていない。そんな段階でも構いません。僕が相談を受けたいと思った理由と、Zoomで30分話す案内は、「選挙に出たい。でも、何から始めればいい?」の記事に書いています。

対談の雰囲気や、ここに収めきれなかった話は動画でご覧ください。

選挙ドットコムちゃんねるで対談を見る

※自動字幕には固有名詞などの誤変換があります。発言は動画の内容に沿って編集し、選挙結果などの数字は動画概要欄と照合しました。